道に咲く煤けた花
濡れた地には陽の光も無いのに
過ぎ去る日々を啜って
唇震わせて醜く息をしていた
花びらも砂塵に融け、
終わりを求めて彷徨う刹那だ
耳につく雨音の記す
憂鬱を歌っていた
零れた息が淵を伝って、
厭わしく歪んだ心を知る
傷ついて膨れた想いなんて
誰もが気付かずに傷をつけた
敢えなく散った祈りの声は
擦り切れた旋律を孕んでいた
一縷の糸が揺れるような
脆さを抱えたまま
行き着くあてもなく
迷える君を迎えに来たの
夜凪を待つ空にはきっと
もう響かないこんな歌でも
哀の片隅で隠した想いを見失うとき
胸に沁み込む古傷が
たとえ癒えなくても
ただ傍で寄り添えたなら......
「きっと命って、ひとひらの雪で
あなたの手に触れれば融けゆくのね」
掠れた声で命を呪った君は
寂しそうに笑っていた
愛しいなんて言葉はきっと、
泡沫を彩る徒花だから
罪に穢れたこの身でも
愛を歌えるかな
届かないこの腕を、
何度振りかざせば分かるのだろう
忌み嫌った景色は全部
揺れ動く想いを憶えていたから
二度と失わぬように、
二度と誰かに愛されぬように......
過去に染み込む傷に添い
手繰り寄せた糸で
ただ、褪せた日々を奏で、
また僕は、震える君を迎えに征くよ
月日が経ち、季節が巡ろうと
苦しませたりはしないから
声が枯れるまで、
この手が紅蓮に落ちゆくまで
叫び続ける
残響と、いつか淡く融けた追憶を胸に抱いて